「百万回生きたねこ」

先週の日曜日、私はひとりで車を走らせていました。
以前の会社の同期が若くして病に倒れて亡くなり、告別式に向かうためでした。

前日のお通夜で彼女のお顔を見せていただいたり、飾ってある元気なころの同期旅行写真や、ご主人はじめお子さんの姿を見るにつけ涙が止まりませんでした。
夜もなかなか寝付けずにいつもより酒量を増やし、何とか眠りにつきました。

少しぼんやりしながら走っていたとき、ラジオからTOKYO FMの「Panasonic Melodious Library」が流れてきました 。
作家の小川洋子さんが選んだ文学作品とそれにまつわる曲を紹介する、という番組です。
その日の作品は、「百万回生きたねこ」でした。とても有名な絵本で、私もタイトルはよく知っていますが一度も読んだことはありません。なので、この番組で聴く限りでしかわからないのですが・・・

主人公のとらねこは、どんな飼い主に飼われ、どんな死に方をし、どんなに愛されても一度も泣かなかった。
そんなとらねこが、白いメスのねこに出会う。
二匹は一緒に居るようになり、白いねこは子ねこをたくさん生む。
彼は「白いねこと たくさんの 子ねこを 自分よりも すきなくらいでした」。
そして二匹は年老いて・・・。

小川さんは、ねこは百万回も生き返っていたけれど、今回初めて自分より大切な愛するものができて幸せになれた、だからもう生き返らなくていいんだと思ったのでは・・・というようなことをおっしゃいました。
そして作者の佐野洋子さんの早くに亡くなったご兄弟のエピソードにも触れ、どんなに短い人生でもそれぞれにその目標(目的)を全うしているのでは・・・と。

そのとき、早くに逝ってしまった彼女のことを考えました。
彼女もそうだったのか?家族や友人を残していってしまったけど、でもでも・・・?
・・・ぐるぐると考えているうちに、会場へ着いたところで番組が終わりました。

こんな日に、こんな番組を聴くことになるなんて。
でもきっと、意味があることなんだ、私には必要なめぐり合わせだったんだと思います。
もうしばらくしたら、私もこの絵本を子どもと一緒に読んで、一緒にいろいろ考えてみようと思います。

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